第1章 憂鬱、混乱、そして出逢い
「いや、あの、貴方こそ…
その、何といいますか…見慣れないです…、ハッ。」
自分よりも遥かにおかしな格好をしていたため
思わず口に出してしまった。
そしてすぐに失礼な事を言ってしまったと後悔して口元を抑えてしまった。
?「あ?何が見慣れないんだ?」
…そもそも話が通じていなかった。
話が噛み合わないならこの現状から逃れられない。
どしよう…他の人に声をかけてみようかな。
そう思い適当にその辺へ足を運ぼうとすると、
?「おい、どこへ行く?迷子なんだろ?」
お、遅い…でもやっとその話に触れてくれた。
感謝感激雨嵐!!!
「はい、ここ何処ですか?東京であってますか?
駅の場所さえ教えて貰えれば自分で帰れます。」
?「東京?お前は一体何を言ってるんだ?
かぶき町だぞ、ここは。」
歌舞伎町って東京じゃない。
貴方こそ何を言ってるの、そう思ったのも束の間
歌舞伎はこんなのじゃない、さすがにそれは理解できた。
一体どういうこと…?