第19章 男の嫉妬ほど見苦しいものは無い
新八「あれ…銀さんどうしちゃったんですか?」
『よく分からないの。何か怒ってるみたい。』
新八に聞かれても外で何かを詳しく語られた訳でもないので答えることは出来なかった。天音と新八は心配そうに寝室の襖を見つめていた。その横で神楽はひたすらご飯を食べていた。
『…とりあえず、私お風呂入って来るね。』
神楽「私も一緒に入るアル!!」
『うん、行こう神楽ちゃん。』
パンパンに膨れたお腹を摩りながら神楽は天音の後ろを着いていく。新八は皿を片付けたら帰ると一言言って台所へ向かった。結局片付けるだけではなく、全ての皿は洗われており綺麗にされていた。
二人は渇いた喉を潤した後少しソファーに座り雑談をし、神楽がうとうとし始めた所で会話を切り上げそれぞれが寝床に着いた。
(銀さんもう寝てるかな?起こさない様に入らないと…)
出来るだけ静かに襖を開け同じ様に閉める。ふぅっと一息吐きゆっくり振り返って銀時の方を見ればぐっすり眠っているようだった。少し乱れた銀時の布団を掛け直し自分の布団へと入って行った。
布団に入るなりすぐ銀時に視線を移し、先程の事を思い出す。やはり銀時の事を知らなさすぎると実感した天音はどうしようもない寂しさに襲われた。そんな事を考えていれば簡単に眠り着くことが出来ずにいたが、それは時間が解決してくれたため気付けば意識を手放していた。