第16章 アクセサリーっていうのはそれぞれ意味がある
銀時「…………。」
『…………。』
二人はただ黙って見つめ合った。天音はまるで何かを受け止めるように銀時を見る。銀時は天音の微かに潤んだ瞳に吸い込まれる様に徐々に顔を近付ける。近づけば近づく程お互いの目は少しずつ塞がって行った。
神楽「銀ちゃん、天音ちゃん、眠れないアル。…って二人とも正座なんかしてどうしたアルか?」
突然開かれた襖、そして現れる神楽に天音と銀時は直様正座に座り直し適度な距離まで離れ、まるで何事も無かったかの様に装った。この不自然過ぎる状況に神楽の目は更に冴える。
銀時「あ、あれだよ、我慢大会。どっちが先に足痺れるかってやつ!!」
『そ、そう!負けたら今夜一晩枕が豆腐になるの!!』
銀時「ハァ!?何それ!そんなの聞いてねーよ!!つーか何だよ豆腐って!頭置いた時点で潰れるわ!地べたで寝るのと何も変わんねーだろ!」
何とかこの状況の言い訳をしようと銀時が上手いこと言い訳をするも、天音が出した謎のルールに銀時は衝撃を受ける。ただでさえ目が冴えたのにこんなに騒がしい所では尚更眠れないと、二人には一切声を掛けず神楽は無言で襖を閉め自分の寝床へと戻っていった。