第15章 サンタさんってニートみたいなもんだよね
メイン料理を作るにあたり、また天音はお妙にあれが欲しいこれが要ると注文しその場が慌ただしくなる。メイン料理はグラタンやパイ、鶏肉のソテーなどクリスマスらしいレシピだ。これに関しても手際が良く神楽だけではなくお妙まで驚きを隠せないでいた。
そして準備が完成しこれらも後はオーブンで焼くだけとなった頃、丁度ケーキの生地が出来上がる。程よく膨らんだふわふわな生地を見て神楽の口元からは涎がダラダラと流れていた。
『神楽ちゃんまだ食べちゃ駄目だよ、まだ出来てないからね。』
神楽「もうこのままで十分アル…。」
お妙「何のために生クリームやイチゴを買ってきたの?食べたい気持ちは分かるけど出来上がってから食べましょう、ね?」
神楽の食欲を二人で何とか抑え、グラタン等はお妙に任せ天音はケーキの仕上げに取り掛かる。もちろん温度や時間等は予め設定してあるため、お妙は入れるだけで失敗はご無用だ。
お妙がオーブンに入れている間に天音は生地を三等分に切りその間に生クリームやイチゴを乗せその上に生地を乗せ、どんどんショートケーキらしくなっていく。みるみるうちに三段になり、周りに生クリームを更に塗っていく。