第7章 何事も経験あるのみ
天音「そうですね…正直どうしたらいいのか分からないです…」
妙「どうして分からないの?」
天音「私恋愛なんてした事ないし、どういう感情なのかとか、一切分からないんです。」
お妙はそもそも天音が恋愛経験無し、という事が衝撃だった。
年頃の女が片思いという事すら経験が無いとは思いもよらぬ事実だった。
驚くお妙に天音は淡々と言葉を零す。
天音「告白された事はすごく嬉しかったです。こんな私の事を好きだと言ってくれる人が居たんだって。」
話し続ける天音の横でお妙は黙って話を聞いていた。
天音「土方さんの事は好きです。でも恋愛かって聞かれても、実感が無いんです。いつか好きになるのかなって思ったりするけど、でも今は多分そんなのじゃない気がします。お妙さん、恋愛ってどんなのですか?」
一通り語り終わった後、天音はお妙に質問を投げかける。
それは今天音が一番知りたい事そのものだった。