第1章 憂鬱、混乱、そして出逢い
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「お母さん…お父さん……。」
そう呟いて私は目が覚めた。
凄い長い夢を見た気がする、そして私の目には
知らないあいだに涙が流れていた。
「そうだ…私は……。」
さっきの夢を見て、ふと現実に戻った。
そして思い出した。良い事も、嫌な事も、全部…。
だけど、この時代に来た原因は当たり前だけど
何も分からなかったし、正直、もうどうでもよかった。
戻ったところでもうあの世界に、私の大切な物なんて、何一つとして無いのだから。
「そういえば私さっきまで誰かと話してたんだったよね、そこで記憶が飛んで…ここは何処だろう。」
すると誰かの足音が自分の元へと近付いてきた。