第74章 長い夜
櫻井視点
{・・・・ ・・・・ ・・・}
精霊たち話を聞く この時間は、人の世界の時間と流れが違うから、いつまでだって聞いていられるが
「さて」
人の声を出して、精霊に人に戻る事をアピールする。
精霊たちが俺の方を向く。
大体の問題点は把握した これからも 俺の助けになってくれな
{かしこまりました}
精霊たちが空間から消えていくと、280度のスクリーンも一緒に消えた。
かすかに香芝の香りが残るホテルの部屋に戻る。
目の前には、まだ水滴のついた缶ビール。
ふわっと 良い香りがベランダの方からする。
(あっ まったく…)
立ち上がりその香りの方に向かう。
ベランダに 居てはいけない人がいる。
「どうして こっちから来るの?」
窓を開け 窓枠に体を預けて問う。
{怒らないでよ ニノが心配だったんだもん}
悪びれない顔して ゆっくり部屋に入ってくる。
「怒ってなんかないよ ただ 心配なら ちゃんと体を使って」
音もなくニノのベットに向かう。
「ああ もう 聞いてよ ニノは今寝てるよ 起こさないで」
追いつくと 和也の額の上に手をかざし{こんな事なんないのに…}っと後悔の言葉をつぶやいていた。
「後で ちゃんと何があったか 聞いておくから あんまりニノを怒らないでね?」
{逆に 怒られるさ}
ククッと肩で笑う。
「わかっているなら ほら ちゃんと器に戻って 体を休めておいて 今日もコンサートあるんだから」
{翔くんの顔も 見えたし …}
ニコッと笑ってゆっくり薄くなり消える。
「はぁぁぁあぁ」
その場に大きく息を吐きながらしゃがむ。
(和也もだけど 智くんも一般人がいるところで 器から出ないでよ 見えてるこっちの寿命が縮まる…)
カチャ
扉が静かに開く音がした。
(今度は…ああ 犬養くんか…)
扉の方を見ていると 犬養くんが小さいトレイを持って静かに入ってきた。
犬養「あ 申し訳ありません お休みになってるとばかり 思いまして 許可なく入りました」
犬養君がトレイを持ったまま頭を下げる。
「問題ないよ それより何か用?」
犬養「はい 松本さんからお二人にと」
小さな瓶に入った物を差し出す。
「プリン?」
犬養「はい 今食べますか?」
「うん 食べる!」