第73章 ホテルに到着
松本視点
翔くんが走ってくる。
(きたきた!)
「翔くんも先乗って! 俺が最後乗るから」
親指だけ立てて 車に向かってクイクイ動かす。
S「そうか 先乗るよ」
俺の肩をポンと叩いて 揺らぎの中に入っていく翔くん。
(よし みんな乗ったね…)
外にいる形代は 後一体。
(あれが 俺のかなぁ…)
浜地「松本さんも 車へ」
車の横に立つ浜地さんが声をかけてきた。
「あ 俺は…」
(コイツが入れないかもしれない
そうなったら 自力で飛ぶしかない…)
浜地「問題ありませんよ
私と橋本さんの練り上げた術式です ご一緒にどうぞ」
力強く笑う浜地さん。
「はは(そうだよな)
うん わかった 乗るね」
笑顔で返事をして、車に近づく。
一人残った形代が頭を下げる。
「よろしく!」
車の後部座席に飛び乗る。
少しも違和感なく、着地した足元はアイボリーの廊下。
振り向くと 空間の揺らめきもない あるのはアイボリーの壁だけ
(すげー 一瞬かよ!!
やっぱ ちゃんと修行した方がいいかな…)
橋本「こちらへ」
橋本さんの声の方を向くと 大野さんと翔さんがニノを支えていた。
その周りで 口はパクパクしているけど、発音していない相葉くんが せわしなく動いている。
「相葉くん!」(邪魔しない!!)
相葉くんの腕を取って引き寄せる。
相葉くんが俺を睨む。
A「松潤!はなっせ!!」
俺の腕の中から抜け出そうと動き続けている相葉くん。
(今は 離さないよ)
バックハグ状態の腕に力を込める。
(翔くんや大野さんがニノに危害加えるわけないだろ!!)
S「ごめんね 少し上げるよ」
翔くんがニノのズボンに手をかけている。
A「だぁ!」
子供みたいに手足をバタバタさせる相葉くん。
(暴れるな 力バカ男なんだから…)
足に力を入れ踏ん張る。
O「おろすよ」
橋本「はい」
車いすを支える橋本さん。
ゆっくりニノを椅子に乗せている翔くん。
ニノが座ると相葉くんも落ち着いてきた。
A「ずぅんちゃん…」
俺の名前を弱弱しく呼ぶ。
「大丈夫だよ」
(よしよし 頑張った よく耐えたね)
車いすのニノはぐったりうなだれている。
(明日 大丈夫だろうか…)