第68章 ヘリから車へ

櫻井視点

Ｍ「コンサート見てた？」

ｽﾀｯﾌ「はい　すごくよかったです」
　スタッフが目を輝かして話し始める。

Ｍ「マジで？どこら辺？」
　潤が食いつく。

ｽﾀｯﾌ「時間を忘れるっていうか、この曲の時、自分は何していたか、とか考えてました」


Ａ「スタッフ目線だね　いつから〝嵐組〟？」

ｽﾀｯﾌ「僕は〝Monster〟からなので、日が浅いです」
　カメラをもったまま　頭を下げるスタッフ。

「日が浅いとか　そう言う事言わないの！！俺たちは時間でつながっているんじゃないから！！」　
人差し指を立てる。

Ａ「そうだよ！！どれだけ〝ココぉ〟を愛するか　だからね♡」
　人差し指で円を大きく描く雅紀。

Ｍ「お！いい事言うね」
　潤が雅紀の肩を叩く。

Ａ「明日の挨拶にしようかな？」
　おどける雅紀。

「明日の挨拶はちゃんと言葉飛ばすなよ？」
雅紀の顔を見るため振り向く。

Ａ「わかっているよ！！」
　舌を出して笑う雅紀。

（お仕事なんだから　ちゃんとしろよ
　いけね
　まだカメラまわっていた

　話かえなきゃ）

「それにしても　この衣装のまま　って　熱いよね」
白いシャツを摘まむ。

「蒸しタオルとかない？」


ｽﾀｯﾌ「あります　はい」
　足元にあるボックスからタオルを出すスタッフ。


「ん　ありがツゥー」
タオルを広げて顔に乗せる。


Ａ「翔ちゃん…親父くさい…でも　俺も欲しい！」
　スタッフの方に手を伸ばす雅紀。

ｽﾀｯﾌ「皆さんの分あります」
　スタッフが何枚も出す。

Ｍ「カメラ止めようよ　さすがに　こんな　親父風景はファンに見せれない」
　潤が苦笑しながら手を降る。

ｽﾀｯﾌ「そうですね」
　カメラのスイッチを切るスタッフ。



Ａ「やっぱり　シャワー浴びたいね」
　いきなり大きな声を上げる雅紀

「社長命令は絶対だよ　あきらめよう」

Ａ「じゃ、着替えくらいは　やっぱりしたい！！」
　インナーをグーっと伸ばす雅紀。

（ああ　明日も着るんだから　大事にしろよ！！）


ｽﾀｯﾌ「藤渕チーフに連絡してみます」
　ポケットから携帯を出すスタッフ。

Ｏ「お願いね」
　智くんがスタッフにお願いしてくれた。

（やだ　ちゃんと　みんなの事　見ててくれたのね
　静かだから　ニノと一緒に寝てるのかと思ってた…）