第60章 嵐　コンサート　後半戦

大野視点

メインステージに帰って来ら『よし　リーダー』っと松潤が俺の肩を力強く持った。

M「バック転披露のお時間です」
　松潤がマイクに入らない声で言う。

「あぁ　そうだね…」
マイクに声を乗せようとしたら　マイクの音量がカットされていた。

　松潤が俺の上着を脱がそうと服を引っ張る。

「ちょっとまって…」
腕が抜けない。


Ｎ「大丈夫ですか？マイク持ちましょうか？」
　ニノの手が伸びてきた。

ニノにマイクを渡すと松潤に上着をむしり取られる。


（あ　落ちた…）
脱いだ時に一緒に外れた手首の飾りを拾う。


Ｍ『リーダー　リーダー　準備はイイですか？』
　マイクを俺の方に近づけてきた。

『いけますよ』
気合いの入れて返事をする。


　手に持ている小物をすべて取られた。

Ｍ『うちのリーダーが見せるぜ』
　俺から距離を取る松潤。

（わー　緊張する…）
肘から先を大きく振る

（足…肘　靴　大丈夫だな…）
膝を何度も掘進させ、軽く飛び跳る

Ｍ『Come on！』
　松潤から合図が来た。

（はぁあああ）
大きく口を吸って　胸を張り「せーの！」っと一気に後ろにジャンプする。


手を着いた瞬間　足が着いたから　うまく行った。


（どおだ！！！）
両手を上げ　成功をアピール。


Ｎ『おーー』
　ニノの歓声。

Ａ『ほぉぉぉおお』
Ｍ『これ、うちのリーダー』
　松潤と相葉ちゃんが背後に近づいて来る。

（あぁ　よかった　もう一回…は　なさそうだ…）


Ｓ「Yeah！ Yeah! Yeah!」
　翔くんの声が聞こえた。

（ああ　首飾り　変な所にある…）
もぞもぞ髪の毛に引っかかったネックレスを元の位置に戻す。


会場全体の照明が暗転していく。

（はー　久々に飛んだら　腰　痛てーわ）
腰を擦る。


　吉桜くんのカメラが寄って来た。

（なんだよ　今くんなよ…）
カメラに移りたくないから逃げるようにステージから離れる。

（逃げちゃった…　変な顔だったんじゃないかぁ）
腰に手を置いたまま　立ち止る。


Ｍ「痛いの？」
　松潤が近づいてきた。

「ん？（腰の事？）久しぶりだからね　でも　問題ない」
直しきれていない腰の辺りを直しながら歩く。


Ｍ「そう…」
　ふううっと息を吐いて俺を追い抜いて行く松潤。


（歩くのはぇえ　俺も　歳だな…）