第60章 嵐　コンサート　後半戦

櫻井視点

　歌いながら　メンバーの顔や仕草を見ながら　今　現在攻撃を受けていないか　確認し続ける。

（どうしてだ　ニノだけ攻撃を受けるなんて…
　今回は智くんじゃなくて　和也が欲しいのか？

　外国だから、俺の根回しが効きにくいから
　潤の選んだ者と　和也の陣の上に建てた舞台で智くんを護ろうとした。

　あまりにも恵まれた環境だったから　胡坐をかいてしまったぁ

　ぁぁぁ　ごめんな
　俺がもっと　しっかりしていたら…

　嵐は智くんだけじゃない　潤も和也も雅紀も嵐なんだ）



『　明日を　信じて　進みたい　』

『　ココロの感じる　ままに』



〝Summer Splash!〟のイントロは少しだけフリーダンスをする。

　潤がマイクに掛け声を上げる。
　ニノが体を揺らしながらリズムを取り始めた。


（考えすぎる…と　ZEROモードになるな　ふう）
体の変な力を抜き、動けるように腕を振る。　


Ｍ『あれ？　この天気　夏じゃね？』
　潤がアドリブ寸劇のセリフを言う。

『あれ？　夏だね』
オチャラケて返事を返す。

（智くんがこのクダリ好きで　スタジオでタイム計る時、ずっと　笑っていたなぁ）

　潤がアドリブで進める手はずが、何も言わない、その代わりに　俺たちの前にいた飛天たちが一斉に一回転した。

（コレは？　巻けって指示か？　だな！！）


チラッと潤を見て『Summer Splash！』吉桜のカメラを探して　カメラに向かって叫ぶ。


　楽曲が流れ　智くんとニノがトロッコに向かって移動しはじめた。


（そうだ　起こってしまった　事に　いつまでも　考えていたら　ダメだ　今は　ココに集う方々に楽しんでいただかないと！）



『　夏のきらめきで 僕は輝けるから 　』


『Aloooo ha!　Everybody!』

Ａ『Oh Yeah!』

『皆さん　ご一緒に　Aloha!　Everybody!』


Ｎ『Oh Yeah!』

「Come on！　Everybody!」

Ｍ『Oh Yeah!』


歓声のなか　照明の色が変わり　〝CARNIVAL NIGHT　part2〟のイントロが始める。


M『Everybody!　Come on！　　C・A・R・NI・val、ナイッ！　』
　松潤の掛け声をききながら　トロッコがステージに近づいて行く。