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虹と花とキミ達と 2 《気象系》

第59章 1日目 《MC》 4


櫻井視点

M「さぁ、それじゃあ 移動しますかぁ」
 マイクを持たずに話し始めた潤。

A「行きますか!」
 ぶんぶんっと腕を振る相葉くん。

M『すっかり陽も落ちて…
  今、ちょうど 太陽が落ちそうになっていますが…』
 なぜが挙動不審な潤。

(おいおい 話が 唐突だよ…)

『すっげー綺麗だなぁ』
松潤と相葉くんの近くまで行く。

(仕切り直しは ここからだよ)
『なぁ?』
相葉くんの方を向く。

A「そうだね」
 相葉くんが頷く。


M『まぁ、せっかくハワイに来たので
  ちょっと、ハワイアンアレンジをかけた曲をですね
  何曲か披露したいなと思っていまして
  せっかくだから
  みなさんにも夕日を見ながら、曲を聴いていただこうと思い
  特設ステージに移動したいと思います』
 松潤がきちんと進行する。


『アレですね?』
腕を伸ばして松明のあるステージを観客に注目してもらう。

M『ええ…』
 俺の方を向いた潤が、生返事をする。

(ゆっくり 来ているニノを見ているんだろう
 心配なのは 分かるけど

 こっち集中!!)

強めに睨むとビックと肩を揺らした潤がしっかりした声で『ええ!そうです』と答えた。


『夕日すらも、なんかハワイっぽいねぇ』
普段通りの声質で話し続ける。


O『いい感じだ』
 智くんが夕日を指さす。

A『いいよね♪』
 相葉くんも腕を組んでうんうんと頷いている。


 やっと 合流したニノがふうっと 一つ息をつく。


(歩くだけで 息が上がるのか…
 せっかくの夕日 ニノもゆっくり見たいだろうけど
 現実問題として)

『このまま 見てたら 向こう着くまでに、夕日が落ちちゃうね』
ニノにも スタッフにも聞こえるように言う。



O「見てようか?」
 マジか冗談か分からない声で答える智くん。

「ブッチがブチ切れるよ」
つい普通にかえした。


N『はっはっはっ』
 いきなりニノが笑い出した。

(え?聞こえた?)
あははって 笑ってごまかす。

 お腹を触りながら笑い続けるニノ。
(んで ツボった?)


M『夕日が落ちちゃうからっ
  夕日が落ちちゃうから行こうね!』
 潤が時計を見ながら焦り出した。


A『夕日が落ちたら なんの意味も無いっね 行こう行こう♪』
 相葉くんがクルンっと回転して 歩きだす。
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