第46章 本番一日目の朝
二宮視点
コンコンコン ココン コンコン コン コン コン
… …なんの 暗号ですか…
部屋の電気もつけずに部屋のドアに歩いて行く。
カチャっと控えな音を立て扉を少しだけ開ける。
A「おはよう ニノ」
その隙間からいつもより小さい声の相葉さんの声が聞こえる。
(朝早いって事は自覚あるんですね…そこは評価してあげます)
「なに? 急ぎ?」
隙間から少しだけ顔を出す。
A「中入れて!」
相葉さんは言葉より先に バカ力で扉を大きく開け、俺の返事を聞くまでにさっさと部屋の中に入って行く。
「え? あ もう!」
自分の部屋なのに 相葉さんの背中を追っていく。
部屋は明々と電気をつけ、カーテンも窓も全開になっている。
(外より中があかるいと丸見えなのに…)
俺の部屋のソファにドカッと座っている相葉さん。
「女の子の部屋にこんな感じに入ったら 一気に嫌われるよ」
A「女の子の部屋? ここは ニノの部屋だよ?」
キョトンとしている相葉くん。
「あ゛っ モノの例えだよ はー あったま痛ぇー」
A「え! 大丈夫?」
ガバッと勢いよく立ち上がった。
「大丈夫なもんか はー もう 部屋から出てよ」
立ち上がった相葉くんの背中を押す。
A「えー ホテルから出るなって言ったの ニノじゃん」
クルンと体を回して俺と向き合う相葉くん。
「出るなとは言ったけど なんでこんな朝っぱら俺の部屋に来るんだよ」
A「だって
ほら 潤ちゃんは 昨日も夜中まで仕事してたし
翔ちゃんとこは さ ほら 大ちゃんもさ
うん でぇ ねぇ」
猿のように鼻の下を伸ばしながら、上目遣いのマー君。
(はー なんて顔なんですか…
朝からテンション上がりすぎて このまま 怪我されると困る…)
「はいはい もう なんでもいいよ
俺も もう起きたし 色々手伝ってもらいましょう」
鞄から今日着るつもりだった服を出す。
A「お手伝い? OK 何でもしますよ!!」
「ほう 何でもですか?じゃ まず コーヒー淹れてくれる」
A「愛情たっぷり入れまーす💛」
俺の部屋のキッチンに向かう相葉くん。
「違う! 集合の部屋!!」
A「えーー はあぁーーい」
バタバタ部屋を出て行った。