第45章 リハ終わりの休息

大野視点

Ｍ「お疲れです」
　松潤が入って来た。


Ｓ「お！　お疲れさん　潤。そこな」
　空いている椅子にトングを向ける翔くん。

　言われるがまま、松潤が席に着く。
　松潤に浜ちゃんが湯呑を差し出す。

Ｍ「あぁ　ありがとう」
　湯呑に口を付け一口飲む　そして　ふぅっと息を吐く。


（丸腰の松潤だ…）


Ｎ「なにか　問題ある？」
　ニノがお皿の中身をフォークに混ぜながら言う。

Ｍ「ううん　今んとこない」
　湯呑を傾けながら中身をゆっくり回している松潤。


（なんだか、二人とも食いそうにないなぁ）

「ちゃんと　食っとけよ？」
ワザとサンドイッチを大袈裟にパクッと咥える。

（嵐の母ちゃんが首根っこ捕まえて食わされるぞ…）


Ｓ「そう　そう　ほら　潤の分」
　翔くんが笑顔でお皿に松潤に差し出す。

Ｍ「ありがとう」
　お皿を両手で受け取る松潤。


（母ちゃん道を極めた翔くんは強いから…ん）

入口の方から視線を感じ目を向けると、“ニノの御憑き”　が半透明でユラユラ揺れていた。

（へっ　なんで　お前が？）



Ｎ「もない？」
　ニノの少し不機嫌な声。

Ｍ「大丈夫っ　かな」
　へへっと笑って、ニノを見ない潤。

Ｓ「かなってなんだよ」
　山盛りの料理を持った翔くんが松潤の隣に座る。



（翔くんがスルーするのは、わかるけど　和也や松潤が反応しないのは…）


ジーッと“ニノの御憑き”を見ていると“ニノの御憑き”がニコッと笑った。


（笑った？アイツが？）



Ｓ「俺的には…そうだなぁ…」
　ピザをぱくっと大きな口に入れる翔くん。


　机をトントン鳴らしているニノ。

Ｍ「まーね
　　でもさ　歌って動いてみて　の　感想は聞きたいよ」
　普通の松潤。


Ｓ「しいて言うなら　Step and Goの頭がタイミングが俺的にはズレてる感じ」
　普通の翔くん。

Ｍ「歌い出し？」
Ｓ「うん」

　何の反応もしないニノ。


（気にしなくていいって　ことなのか…）




Ｎ「俺　ホテル帰るね」
　椅子からゆっくり立ち上がったニノ。


Ｍ「部屋に帰るの？」
Ｎ「うん」

Ｓ「先帰って休んで　俺もこれ食べたら　帰るから」

Ｎ「ゆっくり食べて　じゃ　お先！」
　片手をあげて帰っていくニノ。


（俺も帰ろうかぁ　疲れたし　風呂入りたいし…）