第44章 通しリハ

相葉視点

🎵『　This is the movement　』


Ｍ『音止めて！』
　いきなり　松潤が音を止めた。

（ん？どうしたの？）
顔を上げ松潤を探す。

　ステージ下にいた松潤が『少し　喉休めて』といった。

（喉？まだあんまり痛くないけど…）
顎下をさわりながらしゃがむ。



ｽﾀｯﾌ「お水です」
　スタッフがペットボトルを持って上がって来た。



しゃがんだまま手を伸ばすと　スタッフが手渡してくれた。


（あんまり　飲むと 　…近くなるんだけどなぁ）
少しだけ口に入れる。

（あ…おいしい…）


Ｏ「ちょうだい」
　大ちゃんももらった水を直ぐ飲んでいた。


（さすが潤ちゃん♡）



Ｍ『ねー　ちょっといい？』
　潤ちゃんの声がマイクに乗って聞こえてきた。

（どうしたのかな　不安そうな声…）


Ｎ『どこ気になるの？』
　ニノがすぐに反応する。


Ｍ『バックの色と音のズレがね…』
　潤ちゃんが腕を伸ばし左右に少し振る。

Ｓ『夕陽の色ぉ？』
　翔ちゃんが確認する。

Ｍ『そう　なんかさ』
　空を見上げる潤ちゃん。


Ｎ『歌っていると、色までは、みえないかなぁ』
　ニノが空を見上げる。


『俺は見えてるよ』（俺に聞いてよ）
シャツの裾をパタパタさせながら話に入る。


Ｎ「ほぉ　視野が広いようですね」
　ニノが俺の方を見る。

「ありがとう！！」
（視野は広く取ってます🎵）



Ｏ「褒めてないよ？」
　大ちゃんがペットボトルを床に置きながら言う。


「え？」


Ｎ「ええ。褒めてません」
　頭を縦に数回振るニノ。


「なんで！さっきは！」

ニノに向かって体を動かすと「もう！今、コッチ集中！」と大きめな声で翔ちゃんが間に入ってきた。

（あ…リハ中…）


Ｓ『もう下がった太陽は【きっと大丈夫】位がスゲエきれいだと思うんだよね』

Ｍ『そうなんだよね』

Ｎ『あそこがね』

　ステージの上と下でちゃんと仕事しているメンバー。


（ちょっと　テンション上げ過ぎたかぁ…集中！）


「ふぅうぅううう　はぁぁ」
大きく息を吸って　吐いて気持ちを整える。



Ｍ『次のコーナーまでいくと　どれだけ暗くなるかを　ちょっと　見せてください』

Ｓ『了解です』
　潤ちゃんの声で翔ちゃんが動き出す。


「いきますよぉ」
両手を上げる。