第43章 通しリハーサルをしよう

二宮視点

　一通りの確認事項は終わった。

　潤くんがスタッフ達と一緒に合流してきた。


ｽﾀｯﾌ「このまま。通しリハ行いますか？」


Ｓ「天気回復しそうなの？」

　翔さんの質問にタブレットで確認しているスタッフが「雨は止まないと思います」と答えた。


「雷は？」


ｽﾀｯﾌ「雷の予想は出てませんね…」



Ｓ「雷の予想が出てないなら　ヘリ飛ぶんでしょ？」

ｽﾀｯﾌ「行けると思います」


「ヘリが飛ぶなら。やろう！後は、経験で時間取れるはずだから…」

Ａ「そうだね」
　腕を組んで頷く相葉さん。


Ｓ「雷の兆しが出た時点で連絡してください。それまでは、松本のリスト通りで進めましょう」
　翔さんがスタッフ達に小さく頭を下げる。

ｽﾀｯﾌ「はい。では、衣装に着替えてもらって…」
　誘導が始まる。

　その誘導にマー君はいち早く動き出す。


Ｍ「じゃ、オープニングの音と映像を…」
　潤くんはスタッフに指示を出しはじめた。

（俺はヘリの方を…）



　翔さんが大野さんの背中を軽く叩いているのが見えた。



（もう電源オフってるの？今から通しなのに？）
「もぉ　ほら！」
手招きする。



「早速　省エネモードなの？」
近づいてきた大野さんに声をかける。


Ｏ「ちょっと　空見てただけだよ」
　グレーの雲を指さす大野さん。


（やっぱ、気づいているんだぁ…）


ステージ裏で密着のカメラが声をかけている。


ｶﾒﾗﾏﾝ「通しリハしますか？」

Ａ「通しやります　決行します　やれますよ」
　先を歩くマー君が足元を気にしながら答えている。

ｶﾒﾗﾏﾝ「大丈夫ですか？」

「予定どおりです」
笑顔で答え通り過ぎる。

Ｏ「いつものことっす」
　大野さんも一言でカメラの前を通る。


「はははは　いつもの事って」


橋本「衣装はこちらです」
　橋本さんがコンテナの扉を開いてくれている。

Ｏ「あっ　うん」
　大野さんが中に入って行く。


吉桜「お疲れ様です　タオルどうぞ」


「あ　ありがとうございます」
ふわふわのタオルを受け取る。


Ｓ「お疲れ様です」
　翔さんがコンテナに入って来た。


「タオルそこですよ」


Ｓ「はいはーい」
　タオルに手を伸ばす翔さん。