第30章 本格的な雨で一時中断
二宮視点
胸を張って答えた相葉さんをみた大野さんは「なら!着る」と即答した。
(この人が作った物なら、不細工過ぎて 変な細工はされてませんからね…)
O「翔くんは?」
後から来ている翔さんに声をかける。
S「いいよ。俺は、ドンドン着替えるから!」
服を抓んで笑う翔さん。
M「おれもいいよ。機材揺らすといけないから」
直ぐ後ろにいた潤くんが聞く前に返事をする。
(おや潤くんも一緒にきた… 珍しくゴネなかったんですね
じゃないか
ゴネさせなかった が 正解かな?)
A「オッケィ。」
指を折って何かを数えながら動き出す相葉さん。
(ちょっと 待ちなさいよ!)
勝手に動き出した相葉さんは物凄く歩くスピードが速い。
少し走ってマー君の横まで来て「助手ぐらいしてあげますよ?」と、手をひらひら動かす。
(考え中の時は、こうでもしないと、意識が返ってこない…)
マー君が目を見開きパチパチさせている。
「ふふ、そんな顔しないでよ」
A「うれしい!」
ぱぁっと笑顔になるマー君。
(よし 俺を見たね)
A「よろしくお願いします!」
両手を伸ばして頭を下げるマー君。
(ちょっと…そんな事しないで、こっちが恥ずかしいからぁ)
「あくまでも助手ですよ。助手!!」
両手を付き出して、言葉通りの“助手”だけをするつもりの俺。
それでもこの人は嬉しそうに笑っている。
(くそ その笑顔が嫌いじゃないんだよぉ)
M「照れちゃって!」
後方から聞こえてくる潤くんの声。
(潤くんに言われたって事は、マジか…恥ずかしい…顔に出てるぅ
早く離れなきゃ)
「ほら、作るんだから、急いで急いで!」
まーくんの背中を押してせかす。
A「はいはーい」
こめかみをトントンしながら歩くまーくん。
(歩きながら 考えるな!!
こけたらどうする!
雨で、足元ぬかるんでるんだぞ!!)