第21章 じゃ ヘリまで…
相葉視点
ニノに言われたから 一人先に歩いて行く。
(今日はこんな天気だから 巻ける所は巻いて行きたい
雨だけなら 良いけど 雷とか鳴ったら洒落にならないもんなぁ)
Mマイク「ニノ」
いきなり松潤の大きな声が聞こえた。
振り向くと ニノと大ちゃんが潤ちゃんの方を向いていた。
大ちゃんが笑っている。
潤ちゃんの方に歩いて行くニノ。
(また 何か気になる所 見つけたのかなぁ)
ハンディカメラがニノと松潤を交互に撮っている。
(仕事の話してるんだぁ…)
本郷「松本さん ココに残るそうですよ」
いつのまにか、日翅ちゃんが横に立つ。
「そうなんだ…」
中央ステージを指さす松潤。
頷いたニノが大ちゃんの方に戻って来る。
片手をあげ背中を向ける松潤。
(俺には声がかからない…それは、いつもの事
みんなそれぞれの御抱え仕事がある)
スタッフ「五人そろって行動って訳じゃないんですね」
撮影スタッフが近づいてきた。
「俺たちは、そう。
最初の頃から、自分たちで、いろんな案や演出等も一から作るからね。松潤の判断した事には従うよ」
スタッフ「信頼ですか?」
「信頼?
まーそうかな?松潤が見えているビジョンが一番って訳じゃないけど、歩き出してから付け加えたり、引いていくのも俺ら“嵐流”なんじゃないかな?
歌や機材はあらかじめ用意が出来るけど、その場に応じた対応能力も必要だと思うよ」
スタッフ「相葉さん なんか大人ですね」
思いっきり驚いているスタッフ。
「ちょっと 俺も31よ 大人ですから!」
スタッフ「はは そうですね すみません」
ペコッと頭を下げるスタッフ。
(もう! 別に良いけどぉ)
大ちゃんとニノが団子になって笑っている。
「おーい!早く行こう!」
ステージ袖て手を振る。
大ちゃんが気が付いて 手を振り返す。
(ふらなくていいのに)
カメラ台の方で「気合い入れるぞ!!」と、松潤の大きな声が聞こえる。
(気合い入ってるなぁ)