第17章 ヘリコプター 着地
松本視点
曇っているけど、雨が上がった空に浮上するヘリ。
コンサート会場の方を向くと
青い海がズーッと先まで広がっているのが見えた。
(きれいだ 天気ならもっと綺麗なんだろうぁ)
遠くの方にヤシの木に囲まれた人工物が見えてきた。
「あ!見えてきた!」
窓をトントン叩く。
A「あれ?」
相葉くんが反応してくれた。
(うん アレがメイン櫓!)
ヘリが会場の上空まで来た。
空から見てもけっこう、いやカナリ広い会場。
O「うわぁ スゲエ ココでやるんだぁ」
リーダーが大きな声をあげる。
(でしょ!でしょ!絶対いいコンサートになるよぉ)
ヘリが着地点の真上でホバリングしている。
「あれが、セットの裏 着地点ね!」
(翔くんなら見えるでしょ?)
S「ほう…狭い感じ…」
翔くんから反応してくれた。
ヘリコプターがゆっくり着陸する。
(よし 着陸!っと)
外のスタッフがタイミングを計っている。
A「降りた?降りたね」
ガチャガチャシートベルトを触っている相葉くん。
ミヤサト「Please don't remove a seat belt.」
ミヤサトさんが相葉くんを止める。
A「あ!すいません」
ミヤサトさんに謝る相葉くん。
スタッフ「お疲れ様です」
スタッフが外から扉が開けられた。
(まずは、俺が!)
「みんなはちょっと、待機ね」
俺一人 ヘリから外に出る。
(わー ドンヨリ)
スタッフ「乗り心地はどうでしたか?」
他のスタッフも近づいて来る。
「悪くない」
犬養「松本さん タイムです」
犬養がメモを持ってきた。
「ん。ありがとう」
メモを受け取る。
スタッフ「会場入りの位置確認です」
「俺たちの整列ポイントはここら辺?」
スタッフ「そうです」
「ヘリから降りて、一人一人左右に分かれる方から?」
スタッフ「いえ、バッと広がっての方を」
「広がって!ね。OK」
「おまたせ! 下りて!整列まで」
席に座る。
O「じゃ始めますか…」
「犬養。タイムよろしく」
扉の前にいた犬養に声をかける。
犬養が頷き、ヘリの扉がしめる。