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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第90章 相葉ちゃんの後光


大野視点

A「やん」
 スルッとおいらの手から指を引き抜く相葉ちゃん。

(逃げられた!)

相葉ちゃんを目で追う。

 相葉ちゃんは笑顔で「勝ったよ♪」と、チョキを降りながらニノの方に走っていった。


S「おめでとう」
 翔くんの普通の声が聞こえた。


(あ~良かった…機嫌が直ってる)


A「へへ うん!」
 大きくピースサインを見せてる相葉ちゃんの後ろ姿。


(わぁ➰ 後ろ姿なのに後光が見える…

 ああ、翔くんもまぶしいみたいだね ふふ)


まぶしいと目を覆う翔くんの行動を見て、いるとニノと目があった。




N「おじさんが挨拶ですね?」
 ニノが翔くんと相葉ちゃんの間を通って向かっていく。


(わざとだろ…)


S「お兄さん!」
 すぐに翔くんの訂正が飛ぶ。

(ぁぁ 訂正ありがとう)



 ツカツカっと近づくニノ。


(なんか、こわいよ)

少し間を取りたくて「おぅよ」といいながら手を大きく広げてニノの前につきだした。


N「では、原稿です」
 俺に手帳を広げて渡してきた。

(原稿?)


開いたページはさっきに“案”のままだった。




「えー 本当にこの原稿で読むの?」
文書を指さす。


N「そうですよ あ! もちろん アドリブ OKですよ?」
 胸を張るニノ。


「アドリブぅ?無理!無理!ああぁ そのままチョキ出せばよかった!」
 手帳を持ったまま中腰に座る。

M「裏読んで、読みすぎたパターン?」
 ニシシと笑っている松潤。


(そう、ちょっと考えた)


S「智くんこう言う時 引きが強いよね!!」
 眉を下げる翔くん。

N「良いんだか…悪いんだか…」
 ヤレヤレの顔のニノがおいらをチラチラ見ている。


(そんなぁ目で見るなぁ…)

M「公平に決まったんだから、頑張ってね」
 肩をポンポン叩く松潤。


(はぁぁぁ 憂鬱… オイ、何とかしろよ…)


額をグイグイ触る。


 yoidehanaika
 satosi no koe to kotoba douhou ni todokasu kikaizo
  良いではないか 智の 声と言葉 同胞に 届かす 機会ぞ


頭のなかに声は聞こえるが、額に熱は感じない。

(出てこないきだなぁ)

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