第77章 魂の宴　挨拶そっちのけ？

二宮視点

Ａ「大ちゃん！俺は！！」
　大きく手をあげて俺たちに近付くマーくん。

　智さんは俺を離さず「相葉ちゃんは『スーパーアイドル』だな！」と言った。

（それって）

Ｓ「ぶっ！」
　翔さんが口に入れていた物を吹き出しそうになる。


（パイ生地吹き出さないでくださいよ　汚いなぁ）


Ａ「ヒロミさんに言われたヤツじゃん！！」
　ブゥーっと口を尖がらすマーくん。


　翔さんがケタケタ笑いだした。

（ツボった？どこに？）


Ｏ「えー‥‥」
　智さんが俺から離れる。


Ｏ「じゃ〝ミラクルアイドル〟」
　智さんが決めた！って顔でマーくんを指差した。


（ミラクル？　ミラクルって良い意味で言ってます？）

Ｓ「ミラクルかぁ！いいね♪」
　ペンを何度も回して手帳に書き込む翔さん。

Ｏ「いいでしょ！我ながら良いの思い付いた！」
　くふふって笑って翔さんに近付いて行く。

Ｓ「何気に、お兄さんノッてますね♪」
　ニコニコ笑う翔さん。

Ｏ「ノッてるよぉ！　そうゆう翔くんは…」
　智さんが翔さんを見つめる。

　翔さんも　期待いっぱいな顔で見つめ返していた。


Ｏ「〝知的アイドル〟かな？」
　智さんが“ふにゃ”っと笑う。

（なに？その、どうでもいいようなネーミングは！）
　
Ｓ「なにぃ？その『知的』って」
　期待はずれとばかりに体をくねらす翔さん。

（そうです！　もっと　面白いのでないとダメでしょ）

Ｓ「もっとないのオリジナリティーなヤツちょうだいよ！」
　翔さんもマーくんみたいに口を尖がらして、不服を訴えている。

（今日は翔さんも、キャラ崩壊してるから大抵大丈夫なはず…）


Ｏ「…う～ん…」
　考え込む智さん。

（筋肉バカ…とか、勉強バカとか？）

智さんの表情見ていると、そんな言葉が浮かんできた。

（融通が聞かないとか、真面目すぎるとか、変に気が利きすぎるとか？

　多分そんな言葉は出てこないよね。

　カッコいいとか、イケメンとか、美化する言葉しか出てこないんでしょ？

　で、自分の言葉に照れて、言葉にできないって顔してますよ）





Ｍ「じゃ、俺は？」
　潤くんが考えて込んでいる智さんに自分のイメージを聞いた。