第72章 魂の宴　精霊の演武

櫻井視点

Ａ「ちょっと！まって！！」
　テーブルにある果物を抱えて、和也を追っかける雅紀。


Ｏ「俺たちも行動を起こそうか？」
　智くんが俺の背中を押す。

「そうだね」
先に歩く和也と雅紀の背中を見ながら潤の方に行く。

　潤の体を護るように巻き付いている“モモ”が俺を見つめる。

（モモ…）

モモに意識を向けると、潤の背中に顔を隠すモモ。


（うーん　最近ちょっと　遊んでなかったから…　接し方　微妙だ…）

　和也がモモの視界に入った。

（ん　和也…攻略法探しているぅ？）
和也が間合いを取っている。


Ａ「黄昏てたの？　休憩でしょ？」
　潤と和也の間に回り込んで、もっていた果物を広げながら周りをキョロキョロする雅紀。


（ふふ　雅紀なりの間合いのつもり？）
「それは、雅紀だけ。潤は演舞を感じていたんだよな？」
雅紀の肩に手を置いて潤にウインクする。

　潤が俺と目を合わせる。

（実際　そうだろ？）


Ｏ「そぉ！いうことだね♪」
　少しお道化た声で肩を揺らす智くん。


すっーと、モモの姿が消えていく。


Ｍ「そうだよぉ
　　精霊の演武のステップを少しでも取り込めないか、見ていた♪」
　潤がパァっと花が咲いたような笑顔で返事をしてきた。


（笑った…潤　お前はそうじゃないと　いけないんだ…）


Ａ「こんな所でも　お仕事ですか？楽しもうよ！！」
　クルッとターンをキメて、潤に手を伸ばす雅紀。



Ｎ「マー君の王子ってあんまり…しまらないね…」
　シレッとした顔の和也。


（おい　それは可哀そう…）

Ａ「そう？」
　キラキラアイドルスマイルで、和也に向く雅紀。

（お！　今日の雅紀は強いな！）


　和也の頬を赤くなっていく。


（はい　和也の負けぇーー）

Ｍ「くく」
　潤が肩を揺らして笑いだした。



Ｏ「笑ったね　松潤のスマイルは最高だよ♡」
　智くんが笑顔で潤の肩に手を置く。


Ａ「そう！笑顔って最高！！！」
　嵐の太陽が大きく手を伸ばしてクルッとターンをする。


（さ！　何か食べさせないとね🎶

　和也は、雅紀がついているから、心配ない


　つい、酒飲みだすと、飲みっぱなしになるからねー）