第54章 オアソビは願望へ
相葉視点
N「あ!ねぇ?
『精霊様』に『花』を貰った俺たちって、もはや、そうじゃないのか?」
潤ちゃんに話しかけるカズ。
M「はぁ?」
首を傾げる潤ちゃん。
(ん?何言い出すの!)
N「「あ。ごめん 話ハシオリ過ぎたね?」
潤ちゃんの表情を確認しているカズ。
(なんの話なの?)
N「ほら。もうさ、俺ら付き合いも長いし
『人』としての俺らはコンサートの度に『五人で居ること』を喜んでくれるファンの人たちを証人にして、誓いあってるじゃん?」
思いっきり含みのある話し方のカズ。
(ん?んん?どういう事?)
M「ああ…ま~確かに、人前(じんぜん)的なことだよね…」
潤ちゃんが納得している。
(ちょっと、じんぜんってなに?)
N「いいと思わない?」
ニコッと笑うカズ。
M「思うよ」
嬉しそうで寂しそうな潤ちゃん。
(教えてくれそうにないね… 聞こう!)
「ねー?何の話してるの?」
言葉の意味も 話の方向性も分からないから聞いた。
N「だってね そろそろねぇ~」
猫なで声で潤ちゃんに言うカズ。
M「そう!男のケジメ!だなぁ」
ニヤッと笑う潤ちゃん。
そして ジッと目を合わせるふたり。
(だ・か・ら!)
「意味わかんないよ?ちゃんと説明して!!よ!」
自分でも分かるくらいイライラした声が出た。
(あ…やっちゃたかな… 最近ちょっと 感情が定まらない…)
ちょっと自己嫌悪に入りそうになった。
N「いいですか?今後の嵐の話をしているの♪」
機嫌のいいニノの声が耳に入る。
顔を上げると、ニヤッと笑う潤ちゃんと目が合う。
「はぁ?なに?どう言う事?」
二人の笑顔の意味が解らなかった。
(今後の嵐? 笑顔…だから変なはなしじゃないよね?)
N「この宴で誓いをしてもらえたらって思うんです」
「なんの誓い?」
N「さっき言ったけど『嵐』のコンサートで『五人で居ること』を喜んでくれるファンの前で誓いあうじゃん?」
「『俺たち嵐』って?」
少し腕を動かす。
N「そう。だから人の俺たちは人前式で『嵐』なってるの!」
(じんぜんって人前式の事っか…なんだ…)
「じゃ、宴で誓うのは(なに)?」
N「魂のつ・な・が・り!」
どや顔のカズ。