第29章 飲みが進む

大野視点

Ａ「お待たせ！！」
　水のペットボトルを抱えて戻ってきた相葉ちゃん。

Ｎ「そんなにいっぺんに持ってこなくても…」
　和也の困ったような声が聞こえる。

Ａ「大丈夫。氷バケツに突っ込むから！！」
　ワゴンの下の段のバケツを元気よく指さす相葉ちゃん。

Ｍ「翔さん　ストレート。俺とリーダーはロックね」
　松潤がオーダーを入れる。

Ａ「翔ちゃん。グラスが大きいから。ダブル位入れてもいい？」
　相葉ちゃんがバーテンダーを真面目にしている。

Ｓ「お任せします」
　にっこり笑顔で答える常連客？な翔くん。


Ａ「かしこまりました♡」
　小さくお辞儀をした笑う相葉ちゃん。


グラスを持ってテキパキ動いている。

（おいらもなんか、したくなってきたなぁ…でも、邪魔しちゃダメ出し…）


Ａ「はい。翔ちゃんのストレート」
　バーテンダー雅紀がカッコよくグラスを翔くんの前に置く。

Ｓ「ありがとう！」
　翔くんもスマートに受け取る。

（二人とも！カッコいいなぁ）



Ａ「まって！」
　相葉ちゃんがニノの方を向いていた。

Ｎ「入れちゃダメだった？」
　和也がグラスに氷を入れている手が止まっている。

Ａ「ダメじゃ、無いけど…」

　口を尖らしている相葉ちゃんは目の前にあるグラスに、氷を入れて、水を入れて「はい。水割りできたよ」と言って和也に渡そうとしてる。

　和也が直ぐに受け取らない

　困った顔の和也がチラッと松潤を見て「あ…どうも…」と両手で受け取った。

（水割り飲みたいって言っていたのに…）


Ｍ「あれ…相葉くんのグラス…」
　松潤が小さい声で教えてくれた。

（あーーねぇーー）


Ａ「グラス二つに氷入れてくれる？」
　全然気にしていない相葉ちゃんがバーテンダー雅紀で和也に指示が出る。

Ｎ「了解です」
　貰ったグラスを置いて、アイスペールを引きよせる。

Ａ「カチワリ氷だから、半分くらいでいいよ！」

Ｎ「わかりました」

　ものすごく素直に、数個の氷の塊をグラスに入れていく。


Ｍ「ニノ…見てよ、ちょっと赤くなってない？」

「ふふ。和也は、バレてないつもりだよ。ここは触れないであげよう」

Ｍ「はーい」



Ａ「はい。ロックね」
　相葉ちゃんがにこにこグラスを渡してくれる。

Ｍ「どうも」
「どうも」
松潤と一緒に普通に受け取る。