第19章 独走と迷走の行先
二宮視点
潤くんがスープを注ぎながら俺を見ている。
(わかってます
どのタイミングか、どんな言葉で翔さんに伝えるか考えてます)
A「翔ちゃんのは…」
マー君が立ち上がった。
翔さんが動いているマー君を睨まなかった。
(お!いい感じ…もう少し…)
A「この白いラベル…」
白いラベルの空きビール瓶を見せるマー君。
S「ニノ…の…は?」
A「カズのはコレ!ニノカラーのイエローラベル!!」
マー君が栓がされたままの瓶を俺の前に置く。
「俺カラーって…ふぅ…まぁいいけど…」
(そのバカ考え方…嫌いじゃない)
鼻で笑ってみた。
O「じゃ俺カラーて…ことは、飲んだのこれ?」
青いラベルの瓶を摘まむ智さん。
A「そうだよ♪さすが大ちゃんわかってるぅ」
両人差し指を智さんに向ける上機嫌で笑うマー君。
ほうっと口を動かす智さん。
(マー君のテンションを利用して 少し暖めようかな…)
「ラベルの感じもだいぶ違うね」
瓶のラベルに興味を向ける。
M「その流れでいくと、相葉くんが緑って事?じゃ、俺が赤?」
開けた瓶を並べるマー君の席に、スープを注いだ皿が置く潤くんが言う。
A「そうなるね♪」
ニコッと笑って潤くんに赤いラベルの瓶を渡すマー君。
M「俺が赤かぁ」
赤いラベルの瓶を持って嬉しそうな潤くん。
(翔さんのカラーですものね♡)
S「きっと、嵐カラーを集めたかったんだよ…」
並ぶ瓶を目の前にして、見慣れないカードを開く翔さん。
「頼んだ本人のコメントとは思えませんね…」
カードを横から覗いている。
S「だって、俺は銘柄まで指定してないもん♪」
小さくベッと舌を出す翔さん。
M「そうなの?
結構、話していたから、指定してたのかと思っていた…」
潤くんが翔さんにスープを渡す。
(何言ってるんですか?調べてるじゃないですか…)
そのカードにはどこのメーカーとかびっしり書いてあった。
「じゃぁいつもの説明お願いします」
S「やだよ!!」
ガキのように一言で断る翔さん。
(この状態で、ビールはダメです。アナタ異常にお酒強いんですから…)
「俺。知りたい」智さんの一言で「はい!」と、カードを持って立ち上がる翔さん。
(ちょっと、なにその…わかりやすい態度の差…)