【イケメン戦国】 戦国武将へのサプライズ<R18>
第1章 ~幸村~
「・・・っ! 美味しい~~」
佐助「なおさんなら気に入ってくれると思った」
お茶と共に出されたお菓子があまりに美味しくて破顔する。
そんななおに佐助も微笑み、一口お茶をすする。
春日山城に来てからというもの、なおと佐助は茶飲み友達として度々お互いの部屋を行き来していた。お城に仕える女中さん達とも随分打ち解けてきたが、それでも“現代人”として共通する感覚がそうさせるのか、なおは時々無性に佐助と話したくなるのだった。
「それで佐助君、前に相談した件なんだけど、どうなった?」
佐助「ふふ、順調だよ。やっと満足いく結果が出たところ」
「ごめんね、お仕事忙しいのに。でも、ホントにありがとう」
佐助「他ならぬなおさんの頼みならいくらでも聞くよ。今回は単に昔の血が騒いだということもあるけど」
「びっくりしちゃった。まさか佐助君が・・・」
言葉を続けようとしたなおに対し、佐助は人差し指を唇に当て、じっと見つめ返す。
「?」
思わず首を傾げるなおに
佐助「なおさんのそういう所、俺、凄く好きだな」
「え!?」
急に佐助の雰囲気が変わったような気がして、思わず素っ頓狂な声を上げた。
佐助「ねぇ、なおさん。いつ試す?」
「え? うーーん・・・ 出来たらすぐにでもと思ってるけど」
佐助「そう。じゃあ明日の夜、俺の部屋に来て。きっと君を喜ばせてあげられると思う」
「本当!? 嬉しい・・・凄く楽しみにしてる」
佐助「俺も。・・・なおさん、俺、なんかドキドキしてきた」
「私もだよ・・・佐---」
佐助君、ホントにありがとう!と言いたかったのだが、思い切り開かれた襖の音に驚き、その言葉は飲み込まれる。
「!! 幸村!?」
幸村「今帰った」
佐助には見向きもせず、幸村はなおの元へと歩み寄ると、乱暴にその細い腕を掴む。
「痛っ! 幸村、ちょっと、どうしたの?」
幸村「いいから、俺と一緒に来い」
腕を引き上げ強引になおを立ち上がらせると、目も合わせずに佐助に告げる。
幸村「佐助、留守の間こいつの相手してくれてありがとな。」
佐助「どういたしまして。俺も楽しかった。」