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【文豪ストレイドッグス】黒い世界に生きる少女

第3章 マフィア入団


その後、とりあえず今日は休もうと太宰が提案し、マフィアで用意してくれたアパートの一室へと向かった。
「芥川くんは201号室、くるみちゃんは202号室ねー」
太宰が二人に鍵を渡しながら言う。
「有難うございます」
「ちなみに私が合鍵持ってるから」
「えっ⁈」
私が驚いて素っ頓狂な声を出すと、太宰は笑った。
「冗談だよ〜」
太宰はあやしげな笑みを浮かべている。
「それじゃ、明日また会おう!あ、芥川くん‼︎君の合鍵は本当に持ってるからね…?」
そう言い残すと、太宰は去っていった。

太宰の姿が完全に見えなくなった。
その時、私の肩にそっと芥川の手が触れた。
「…済まなかった。」
なんで、謝るの?
「僕にもっと力があれば、違う方法でお前を守れたのかもしれない…。」
違う。私は大丈夫。これで良い。
「十分だよ?」
私はそう言って芥川さんの顔を見上げた。
黒く澄んだ瞳にわずかに涙が滲んでいる。
その事に気付かれたと思ったのか、彼は赤面し視線を逸らした。




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