第1章 コンサートの決定
『ザ・少年倶楽部。今回の司会は…』
毎週水曜日の夜8時。あたし、松木 梨花の楽しみにしている。
【ザ・少年倶楽部】が始まる。
この時間になると、あたしの大親友であり、ジャニヲタ同盟の松中 優菜と電話をしながら少年倶楽部を語り合う。
《梨花ぁ~♡やっぱりほっくんかっこいいよ~♡》
「あたしはジェシーだもん!あ、関ジュ来た♡きゃーっのんちゃーんっ♡」
《紫耀〜っ♡》
この通り、あたしたちはただのジャニヲタだ。
「でも、やっぱりジェシーが一番♡」
《あたしは、ほっくんが一番♡》
何て事を毎週水曜日に繰り返していた。
次の日学校で
「優菜!見て!!やばいよ!Jr.コンサート決定だって!!」
ほら。というように、ジャニーズネットを開いたスマホを見せた。
「わっ!まじで!?やったぁぁぁっ♡今年も一緒に行こうね♡」
「もちろんっ♡」
あたし達は今高1で、コンサートは中1から一緒に行っているほど、仲が良く、そして毎回チケットが当たる幸運に恵まれている人たちだった。
「そしたら、また栃木から東京まで行くんだよね?」
「もちろん!」
あたしたちは、毎回栃木から東京まで行って、コンサートに参戦している。
「学校帰ったら、うち来てチケット応募しよ♪」
と優菜が言った。
「OK♡」
もちろんOKだ。