第51章 ♡陽だまりの粒（岩泉一）完結

「もっとグイグイ行けば良いじゃん
キミが思う倍
岩ちゃんは鈍感だよ？」

押したくないよ背中なんて
でも…

『それは無理！
だって…初恋だよ？
その…色々初めてだし…
恥ずかしいよ…』

俺にはそんな顔させられないもんね
笑わせるのも
泣かせるのも

「なら及川さんで練習する？
手取り足取り腰取り
優しく教えてあげるけど…」

俺じゃ出来ない…から

『はぁ！？バカなの、及川くん！
私ははじめちゃんしか嫌！
そんな事ばっかり言ってたら
及川くんに好きな子出来た時
後悔するんだからね！』

「気持ちは決まってるのに
何をグダグダしてるのさ
岩ちゃんが積極的になるの
待ってたら
シワシワになっちゃうんだからね！」

俺の不正解を
無理矢理正解だと
飲み込むしかない、よね。

『…それは分かってる…よ
はじめちゃんの性格も
分かってるつもり…』

「でしょ？ならやる事は
お互い一つじゃない？」

『…うん』