第51章 ♡陽だまりの粒（岩泉一）完結

「どういう意味だ？」

姫凪が興味ある奴？

「深い意味はないけどー
実はコッソリ好きな人とか
付き合ってる人とかが
居るんじゃないのかなーって
思っただけだよ」

「今日の朝も、ね～？
二人で消えていったしー…」

今日の朝？
思い当たるのは
一人しか居ない

「花巻か？」

「知ってたの、岩泉
二人がいつもコソコソ
会ったりしてた事
今日も仲良く保健室で…」

繋がる全ては
俺には非情だった

練習を見に来てたのは
花巻に会う為だった
俺が二人に割り込んでただけだった

キスもハグも
姫凪は拒めなかっただけで
俺を想ってくれてたわけじゃ
無かったんだよな

「そんな落ち込まないでよ
応援なら私達がするしさ」

「勝手にしろよ」

二人を押し退けて
体育館に戻ると

「岩泉！
さっきの続きだけど…」

「足、大丈夫そうだな
練習まざれよ
集合しろー！」

俺を見つけて走ってくる花巻

それを躱して
コートに入った