第51章 ♡陽だまりの粒（岩泉一）完結

手慣れてるのか
そうじゃないのか
ヤケに真っ赤な顔で笑う花巻の
背中を叩いて

『花巻！！
もう、それは良いってば！
ただの手当てでしょ！
変な事言わないで！』

「姫凪ちゃんって
からかい甲斐あるよね
岩泉がハマるのも分かるわ」

『は、ハメ！？
まだハメてない！』

「そこまで言ってない…
はぁ…サッサとくっつけよ
諦めたいのに
イヤんなってくるわ～」

脳内ピンクの自分に
イヤんなりながら
保健室に向かい
保健室の先生に指示を受けながら
花巻の手当てをして行く中
ふと思い出した
忘れ物のハンカチ

『これ、昨日忘れて帰ったでしょ？
一応洗っておいたから』

「そういえば無いなって思ってたんだ
サンキュな
…てか、保健室微妙に
シクッタかも…
一気に済まされたら
次の口実無くなる…」

『またそんな事言う…
別に友達なんだから
口実なくても会える
…って！学校もクラスも
一緒なんだから
嫌でも会うでしょ！』

ついつい照れてしまいそうな
自分を抑え込んで
ハンカチを押し付ける