第51章 ♡陽だまりの粒（岩泉一）完結

辺りをキョロキョロしてると

「おーい、姫凪ちゃん！
昨日早退したんだって？
もう大丈夫なのかい？」

一人校門から出て来る
及川くん

『あ、うん…平気
…及川くんだけ？』

「あぁ、皆は先に行ってるよ
俺はチョット顧問の先生と
話しててさ
岩ちゃんに用事？
それなら体育館で待ってたら？」

察しの良い及川くんが
少しニヤニヤしながら
体育館を指差す
途端に昨日の昼休み目撃された事を
思い出して
居た堪れなくなって来た

でも好意には甘えたい
なにより
はじめちゃんに会いたいし…
恥ずかしさを上回った
気持ちを吐き出そうと
上げた顔が

『じゃあ…お言葉に甘え…』
「布施さーん！オハヨ！」

昨日のもう一つの記憶に
固まる

「布施さん早いねー
もう身体大丈夫なの？
一緒に教室行かない？」

『え、いや…私は…』

「行こうよー！
バレー部に行くにしても
荷物置かないと駄目じゃん、ね？」

両サイドをから掛かる声