第51章 ♡陽だまりの粒（岩泉一）完結

あんな事…誰にでもするの？

「やっぱり！そうだよね！
そうだと思った！
邪魔してゴメンね岩泉
次の試合応援行くよ！」

「わかった」

はじめちゃんにとって
アレは試合の応援に誘うのと
変わらないくらいの
軽い気持ちだったの？

足が止まったままの私の横を

「（自惚れ過ぎ）」
「（サッサと保健室に
ひきこもれば？顔色サイアク）」

勝ち誇った顔で通り過ぎる女子達

鍵がかかる音から遠ざかり
虚しく保健室までの道を戻る

「布施さん
やっと戻った！
どう？少しは楽に
…なってないみたいね
早く中に入って寝てなさいね」

保健室から顔を出した先生に
引き込まれ
ベットに促され寝かされる

鳴る予鈴
授業なんか頭に入る気しないけど
真面目な性格はサボるのを拒否してる

大丈夫だと言って
教室に戻ろうか
ベットから起き上がり
先生に近付き掛けようとした声が

『先生…』
「おーい、岩泉
なにしてんの？
早く戻らねぇと遅刻すんよ～？」

廊下から聞こえた松川くんの声に
喉に引っ掛かる