第51章 ♡陽だまりの粒（岩泉一）完結

先生の言葉に首を振り
"昨日の食べ過ぎてしまって"と
力なく笑って
保健室を出て体育館への
道を戻る…と

「だから、待ってよ！岩泉！」

「そんな急がなくても
まだ予鈴なってないじゃん！」

「なんだよ。
もう用事すんだべや！」

はじめちゃんと
あの子達の声

二人切りなわけじゃないけど
女の子と居る事に
モヤモヤする

"お待たせ"とか言って
隣を奪い返そうか
一緒に戻る約束したんだし
それくらいしても
バチは当たんないよね？

せーの、で踏み出そうとした足
割り込んで行こうとした身体は

「本題はココから！！
岩泉と布施さんて…
どういう関係なの？」

はじめちゃんに詰め寄る
女子の声でピタリと止まる

だって、気になるじゃない？
なんて応えるのか、って。

「どういうって言われても…」

「友達？」

違うって言ってよ
ただの友達じゃないって…

「…そりゃそうだろ」

ウソ、でしょ？
だとしたら
キス…したのはナニ？
どんな気持ちでしたの？