第51章 ♡陽だまりの粒（岩泉一）完結

気にしない気にしてない！
けど…

『あの…先に行ってて
私…その…』

凹むのは止められない
そんなに私とはじめちゃんは
釣り合ってないのかな？

「なんだよ、便所か？
入れたり出したり大変だな」

『ち、違う！
そんなんじゃなくて！
目立ちまくってて
視線が痛いから…
別々の方が良い…かなって…』

相変わらず鈍感と言うか
天然なはじめちゃんから
距離を取る

気にしないようにしてても
率直過ぎる周りの言葉は気になるのが
女子ってモンじゃない？

距離を取っていれば
影口言われたりもしないし
はじめちゃんがヘンに思われる事も
ないんじゃないかって思う

うん、欲張りはよくない
今はシレッと距離を…取ろう

そう思って止めた足
開いた距離は

「良いくねぇだろ
フラフラしてんな
ぶつかんぞ

ったく…今日はヤケにうっせぇな
昼休み…また屋上行くか？
今度は俺が何か奢ってやるよ
弁当の礼だ
聞いてんのか？姫凪」

スグにグッと近くなる