第50章 年下男子はお嫌いデスカ？（二口堅治）完結

「…悪いかよ
気付かなかっただけで
お前が現れるまで俺ら両想いだったんだぞ
そういう関係に流れても
変じゃねぇだろうがよ」

「…そうスか」

店長の声に
あからさまにムッとした顔で返して
オーダーのミックスサンドを
作り始める俺に

「今日、布施さんと
どっか行くのか？
さっき、誘われてたみたいだけど…」

店長がコーヒーを点てながら
話し掛けて来る

「悪魔の店長に
こき使われて瀕死なんで
行きませんよ
それに…誘って来たのは
姫凪の友達の方なんで
姫凪は俺なんか…」

さっき浮かれてた気持ちの
反動でどうにも捻くれた考えしか
巡らない頭に腹が立つし
大人にならなきゃって思うけど

「はい、ミックスサンドあがりました
えっと…」

顔を合わせたら
女々しい気持ちが噴き出して
姫凪を責めてしまいそうで

「俺が持っていく」

こんな風にサラッと
良いところを持って行かれて終わっちまう