一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第50章 年下男子はお嫌いデスカ?(二口堅治)完結
何かを諦めた様な
放棄したような声は
私に鍵を押し付け
「おつかれっした」
広い背中は暗い道に溶けていく
『堅…』
「布施さん、もう止めなよ…」
追いかけようとした身体が
店長さんに止められる
『ヤダ…』
行かないでよ
置いていかないで
自分が追い掛ければ良いのに
堅治を責めるなんて
自分勝手にも程がある
「二口も布施さんも
一旦落ち着いた方が良くないか?
今追い掛けても
また気不味くなるだけじゃない?」
落ち着けば何かが変わる?
気不味くなるのは
追い掛けてなくても
変わらないんじゃないの?
冷静な自分はそう思ってるのに
足は動かない
だからって
「とりあえず店に来なよ
外(ココ)は冷えるでしょ?
今日は俺のおごり。
お酒じゃなくて、コーヒーね」
『いえ、大丈夫です』
もちろん付いて行く気にもなれない
断って大人しく家に帰る
「…二口との事
相談乗るって言っても?」
『え?』
はずだった…。