一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第50章 年下男子はお嫌いデスカ?(二口堅治)完結
早く来て帰ったわけじゃなくて
来てねぇのか…。
なら、まだ来る可能性はあるよな
「寂しそうデスネ、二口くーん」
「はぁ?別に。
客居ないと
俺の腕ふるえないじゃないですか。
コーヒーも軽食も作らないと
腕鈍るって店長が言ってたんで」
ニヤニヤと俺を見るサクラさんに
プイッとそっぽを向いて
引き継ぎノートをペラペラ捲る
「そういう事にしといてあげる
じゃあ、また明日ね~」
絶対納得してない顔して
タイムカードを切るサクラさんに
「そういう事もなにも
それしかねぇんスから
つーか、俺の事観察する前に
自分の事見たらどうスか?
また前髪、切り過ぎてますよー?」
ベーッと舌を出す
「もう!それは言わないで!
帽子で誤魔化せるから良いのっっ
お疲れ様デシタ!!」
眉毛の上になった前髪を抑えて
去って行くサクラさんを見送り
また窓際に目を向ける
「来ねぇ気かよ…
待ってるって言ったじゃねぇか…バカ」
鳴らないドアの音
やけに大きく聞こえるBGM
期待はずれの時間は
今日だけに留まらなかった