一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第50章 年下男子はお嫌いデスカ?(二口堅治)完結
バックルームから顔を出した店長に
軽く応えるけど
心の中はソワソワしてる
俺が買い物中に帰っちまうんじゃねぇかって
お会計までがデフォなのに、ってな。
渋々エプロンを外し
キチンと着すぎた
シャツのアチコチを緩め
帽子で少しクセの付いた
髪の毛に手櫛を通して
外に出る
まだ残暑の厳しい街を走り
頼まれてた買い出しを済ませ
少し掛かり過ぎた時間を惜しみ
もしかしたら、まだ窓際のあの席で
待っててくれてるかも、なんて
走って店に戻ろうと
また足を踏み出した
その時
「あ、れ?
布施さん!」
『え?あ、どうも……』
さっきまで窓際に居た
あの人が振り返る
「今日は早いんスね、帰るの」
『そう、かな?
いつもとあんまり変わりないと思うけど…』
「そうでしたっけ?」
とぼけてみるけど
確かに布施さんの言う通り
いつもと変わらないんだ
スーパーで買い物するとかで
この時間に店を出て行く
分かってる
分かってた、けど。
「待ってて下さいよ~
ダッシュで帰る所だったンスよ?」
待ってて欲しかった