一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第49章 煙の向こう側に笑みを(白布賢二郎)
「…じゃあ天童さん
車じゃないですね…タクシー…か…
分かりました、じゃあ」
〈おい、揉めんな…〉
「天童さん次第ッス」
通話を遮断し
天童さんの行動パターンを考える
あの辺に適当なホテルはねぇし
瀬見さんと飯なら
絶対飲むからタクシーを使うだろう
タクシーで持ち帰る時は
基本自分の家に連れ込む
いくらヤケになってても
ホテルに連れ込まれる
姫凪じゃねぇし
姫凪…は、泣いてたらしいし
飯って空気でもねぇだろ
よし、行き先は決まった
車のエンジンを掛け
天童さんの家に向かって走り出した
車で道を走りながらも
気持ちはドンドン焦って行く
絶対誤解させたし
どんな顔して何話しゃいいんだよ?
"もう嫌い"とか言われたら
立ち直れる気しねぇし…って
どんだけハマってんだよ
カッコ悪ぃ…
相変わらず繋がらない
天童さんの電話にイラ付きながら
目的地までひた走る
小洒落たマンション前のパーキングに
車を頭から突っ込んで
たまたま帰ってきた住人に紛れてドアの中へ