第49章 煙の向こう側に笑みを（白布賢二郎）

何もかも予想通り過ぎて
このまま本音引き出して
賢二郎にそれとなく伝えて
引き合わせて
一件落着のめでたし、めでたし

…だと思ってた。

「ハイハーイ。
もう来ちゃったんだし
時間もないみたいだし
相談ってヤツ早くした方が
良いんじゃナイ？
賢二郎と何があったの～？」

ミルクを置いて
ヨシヨシと頭を撫でると

『…白布さん…が…』

俺に吠えてた威勢は
見る影もなく奥に引っ込み
眉毛ハの字に下がって
メイクの落ちた目元には
涙が今にも溢れそうな程溜まってる

えええぇ！？
イキナリ泣きそうってナニ？！
賢二郎何したのーー？！

俺は女の子泣かせだけど
イキナリ泣かれるとカナリ弱い

「あ～！服！シワになるから
着替えたら？！
俺の元カノの忘れ物の
部屋着が確かこの辺に…
ほら！あった！
俺の見立てだから可愛いヨ！
胸は若干あまると思うけどネーー」

可愛い色だけど
少しセクシー系のパジャマを取り出し
姫凪ちゃんに押し付ける