第49章 煙の向こう側に笑みを（白布賢二郎）

やっぱり好きで仕方なくて

「いや、そういう顔されると
俺のが色々ヤバイ…じゃなくて！
ゴメン！もうメイクも大丈夫そうだし
どっかで話すか！？」

『…うん。
本当に話聞いてくれる？
また泣いちゃうかもだけど
ウザくない…かな？
白布さんと仲直り出来る方法
一緒に考えてくれる？瀬見さん…』

仲直り出来るなら
どんな策にもすがりたい

「お、おう！任せとけ！
白布と仲直りさせてやる！
ただ…場所がなぁ…寮に連れ込んだら
色々と問題にされそうだし…」

『私はどこでも良いけど
あんまり人が多い所は嫌かな…
静かな所…瀬見さん知ってる？』

瀬見さんのシャツの裾を握って
見上げると

「静かな…所…？
知ってると言えば知ってるけど…
（いいのか？いや、駄目だろ！
いや…駄目とか思う方が駄目なのか？）」

顔を赤くしたり青くしたりしながら
ブツブツ呟いては頭を抱える

『知ってるなら連れてって？
話…聞いて欲しいの…お願い』