一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第4章 君に届け(丸井ブン太✴︎夢✴︎WEBリクエスト作品)完結
『も…もしかして…ブンちゃんてば
妬いてたり!?(笑)』
気まずくなった空気を壊そうと姫凪が言った
口調からして冗談なのは理解したのに
「おぉ…妬いてる…
気が狂いそうな位、妬いてる」
口から出たのは紛れもない本音
『…や…やだな~相変わらず
そんなことばっかり言って~』
背中を向けて呆れた声を出す
「本気だって…」
背中を抱き寄せてしまう
『ダメだよ…離して…サクラちゃんが…
いるじゃん…』
一瞬サクラの顔が浮かぶ
でも腕の中にいる小さい
姫凪の感触は
俺のモラルを壊していく
「俺は…お前が…好きだ」
姫凪の耳元に囁く
固まる姫凪の体をキツク抱きしめる
『…!!?ブンちゃん!ダメ!!!離して』
「うるせぇ!離したくねぇ…!」
『だめだよ…お願い…やめて
サクラちゃんに…』
弱弱しく俺の腕を叩く
「聞きたくねぇ…姫凪…
お前が好き…」
ずっと言いたくて言えなかった
俺の本音
今更だって解ってる
でも腕に居る姫凪に
俺は舞い上がっていた
夢なら覚めるな…
『ブンちゃん…私…』
【pi pi pi pi pi 】
姫凪の声を掻き消す
俺の着メロ
ディスプレイにサクラの番号
慌てて姫凪を離し
電話に出る
「ブン太?明日、何時が良い?」
「あ…明日…?そうだな…
駅前に10時とか?」
「了解❤︎じゃぁ、楽しみにしてるからね♪」
嬉しそうな声が耳に痛い
一気に現実に引き戻される
『…ここでいいよ…荷物
持ってくれて助かった…じゃぁ!』
「姫凪!」
姫凪は走っていった
つかの間の夢は消えた
あの時姫凪は何を
言おうとしていた?
今の俺に聞く資格なんかない
でも気になる
俺は姫凪の事しか
考えられない
もう誤魔化せない
はっきりさせる…あの続きが
例え地獄でも構わない
この想いが姫凪に
届けば、何を失ってもいい