第47章 痛みにて咲く（角名倫太郎）　生誕記念　完結

ただ…散々だった悪運は

『そんな関係に
なりたいってずっと…
思ってた…のは
もしかして伝わって無かった感じですか？』

どうやら底をついたらしい

「アンタ先にぶっ飛ばし過ぎなんだよ
やっと周回おくれの俺に
届いた…感じ？」

離れた距離がユックリ近付いて
俺の胸に布施サンが
ピタリとくっついてきた

抱き返して
ユックリ髪を撫でると

『届いたなら…ええです…
あの…さっきの…
もう一回…して下さい…』

俺のシャツを掴んで
チラリと上目遣い

本当に悪運は尽きて

「は？さっきの？」

『嘘！嘘です！
調子乗りました！』

「乗れば良いじゃん
今日からアンタだけ
特別に許してやるよ
…て事で。
はい、もう一回言ってみな」

最後の最後には

『ひぇ！そんなムチャな…』

「知らねぇし
言わねぇともうずっとしねぇ」

『…キス！もう一回…してくださいっ』

「嫌だ

…一回じゃ足んねぇし」

ラッキーだけが
残ったみたいだ

可愛い反応に堪らず深く何度も
合わせる唇

キツく目を瞑ったキス顔は
中々好みかもしれない

それを知れたのも
ラッキーだ