一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第47章 痛みにて咲く(角名倫太郎) 生誕記念 完結
読み掛けの雑誌を閉じて
席を立つと
「布施、付き合わせて悪かったな」
聞き慣れた名前と
『別に…暇やったし…』
聞き慣れた声が耳に入る
そして
「あ~!!また泣きそやん!
ホンマ大丈夫か?!」
聞き慣れないワードも。
泣きそう?
布施サンが?
声の方向に視線をズラすと
『…ごめんな…
なんか…』
いつもの布施サンからは
想像出来ないくらい
情けなく下がった眉と
泣きそうな瞳が俺の目に映る
「いや、良いって
俺の前でくらい泣けよ
布施は昔から
無理し過ぎ…」
へぇ?無理…して笑ってたわけだ。
『うん…ありがとう…
甘えてええ?
あの…この後って
なんか予定ある?』
んで、甘えンだ?
いや別に文句ねぇけどさ…
ねぇのに、さ
「何もナイ!
てゆっか暇やから
誘ってんし!
カラオケ行く?
それとも…」
『私はどこでも…
どうせ用事なんも…ないし』
「用事あるから
帰ったんじゃねぇんだ?」
何出て行ってるわけ?
スルーで良いだろ
それで全て上手く行くじゃんよ
なのに
『角名先輩!
こんにちは!
えっと…私…』
「何笑ってんの?
無理して笑って楽しい?」
なにイライラしてるんだよ