第47章 痛みにて咲く（角名倫太郎）　生誕記念　完結

それは侑と治の事じゃなくて

「せやから！
こっちが侑で…」

「え！？うそやん！
そっちが治くん用ちゃうかった？！
なんで今日に限って
侑くんのお弁当も
タコさんウィンナーなん！？」

「なにやってんの？」

「「ひゃあ！！」」

こっちの双子

サクラとナナ
そしてさっき俺の心を痛めたのは

「なにやってんの？サクラ」

「あ、うん。実はな…」

こっち。
双子の妹のサクラ

いつの間にか好きになってて
あっという間に振られた

まぁ、実るなんて
思ってなかったけど

スンゲー痛かった恋の相手。

サクラが言うには
朝、時間差で作った弁当の
オカズが見事に被って
侑と治どっちに渡すのか
わからなくなってしまったんだそう。

中身のリクエストまで
同じとかさっすが双子。

「同じならどっちでも良いじゃん」

「「アカンわ！
侑（治くん）には
私の作った方を食べて貰いたいねん！」」

さっすが双子。

「あっそ。
じゃあ死ぬ気で思い出すんだね
とりあえず戻らないとお仕置きの時間
なくなるよ？
ツムサム揃ってヤル気満々だったし」

"お仕置き"ってワードに
面白い程揃って赤くなって
モジモジする二人