一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第45章 想われ想われ 恋生まれ(五色工)生誕記念 完結
『よ、よし!
これは反則だけれども…』
真っ黒い画面の前
映る自分の顔を睨み
携帯に手を掛ける
ディスプレイの番号の上には
【五色工】
同じ会社の先輩で
私の初恋の人
告白をしようとして
早数年。
何度も逃した二人きり
今日こそは、お誘いを!
ちょうど明後日は
五色先輩の誕生日だし!
今日呼び出して
誕生日に約束を取り付けて
人生初の告白を!
と…意気込んだのに
『五色先輩のバカ…』
あっという間に消えって行った
大きな背中
『ヤッパリ、インチキはダメだよね…
罰当たったのかなぁ…』
数字と文字がきれいに並ぶ画面に
ため息を吐きかけ
五色先輩が残した
カップのコーヒーを片付ける
それはまだ暖かい
だってほんの数分前。
パソコンが壊れたと
ウソついて呼び出した
何にもなかったで終わって
空いた時間を手に入れようなんて
卑怯な作戦はアッサリ頓挫
残ったのは
飲み残しのコーヒーと
情けない私
電話が来る前に
約束を取り付けて置けばよかったな
でも…
五色先輩を目の前にすると
上手く話せなくて
いつも誰かに奪われる隣