第31章 世界一静かな…（青八木一）生誕記念☆完結

パラパラとページを
捲ってると
ページの最後に
なにか挟まってる

紙？折りたたんだ便箋？

ハラハラ落ちたそれを
拾い上げ開く

ーHappy Birthdayー

一番上の行に一言

え？なんの偶然？

下まで目をおろす

すると

―屋上で待ってますー

その文字は見慣れた文字

いつも俺の上にある

綺麗な綺麗あの名前を
綴る文字

階段を駆け上がり

バタン！

屋上の扉を勢い良く開くと

まだ寒い二月の空の下

キラキラした髪の毛が
冷たい風に吹かれてた