第2章 天使の正体（忍足侑士＊夢）完結

何泣いとんねん…。　

「泣くなや…」　

らしくないやん。　

布施さんが、そんなん
言うから気付いてもうたんやん…

『泣いてへんわ
ほっとけドあほっ』

俺、布施さんの事…

「それは嫌って言うたやろ？」

『なんでやねん…嫌いなんやろ…』

好きやって…。

「全然嫌いちゃう」

『でも…昨日ウルサイ女は
嫌いって言うた…』

「うん。でも布施さんは
嫌いちゃう」

『ﾁｮﾛﾁｮﾛされて
迷惑って言うてた…』

「うん。
モウ慣れてもうたから大丈夫」

『ｳﾁの事嫌いちゃうん？』　

「だから、さっきから　
そう言うてるんやけど？」　

早よう気付き。鈍感。

『…ｳﾁ…凄い傷ついてんけど…』

「ん…あぁ。」　

『ぶっちゃけﾒｰｯﾁｬ泣いてんけど？』

「今も泣いとるしな」　

『………』

「…………？」

『おぃ？そんだけか？　
か弱い女の子泣かしたら
【ごめんなさい】やろ！？
なぁ？侑士？』

布施さんが俺のネクタイを
思いっきり引っ張った　

「うわっ！ごめんなさい？！」　

『ん、よろしい🎶』

これやこれ。
いつもの布施さんや。
なんか
凄いﾎｯとした。
でもなぁ…