第13章 ♢5つ星よりもレア（黒尾鉄朗）完結

「クロ子供みたい…」

画面に目を落としながら呟く

「研磨に言われたくねぇ」

「は？いや、こっちセリフ」

「俺だよ！って言い争いの時くらい
ゲームやめろよ！」

「あ、うん、ラスボス
倒すから待っててね」

「コラ！話聞け！」

『どっちもどっちだし（笑）』

姫凪が俺らを見て
可笑しそうに笑った
え？今の…

『クロも研磨もガキですか？（笑）』

「一緒にしないでよ」

普通の笑顔？？
なぁ、これって、さ。

「クロ？」

『どーしたの？』

やっぱそうだ
姫凪が【普通】に笑ってる

今までは呆れたやつだったり
苦笑いだったり
そんだけだったのに

俺にも【普通】に笑ってくれんだ…
なんだよ？この

【普通】なくせに【レア】な感じ

『ちょっと…大丈夫…？』

嬉しすぎて言葉の出ない俺を
姫凪が覗き込んだ